社会福祉法人改革について

社会福祉法人改革の細部が不明のまま実施しなければならない時期がきている。

役員報酬や定款の取り扱いなどイレギュラーである。

さらに、余裕財産の計算式は、移譲施設や指定管理については不明確な部分も少なくなく、

実際には必要な財産にもかかわらず大きく乖離した形で再投下対象財産になってしまうこともある。

また、社会福祉充実財産とみなされたときでも5年で終了できない場合で合理的な理由があるときは最長10年まで延ばすことができ、

全部ではなく一定の割合での活用も認められるという、現在でも不明な点も多く、実行力も疑わしい制度となっている。

しばらくの間は、情報収集につとめ注視していくしかないと思われる。

 

津久井やまゆり園事件について

津久井やまゆり事件について、どのような社会構造の中で起こったのかについて分析し、

内なる差別感、内なる優生思想について関心を持ち点検し

“違いは援け合うためにある”

ことを再確認し共生社会・相互支援社会の実現のために努めていかなければならない。

価値とは人の命に使う言葉ではなく、“尊厳”という言葉がふさわしい。

ノーマライゼーションの理念がバンクミケルセンにより提唱されてから60年近くなるにもかかわらず、

障害者のおかれている状況は理念にうたわれているような改善はみられていない。

近年になり、障害をあるがままに認める、という多様性を認めるダイバーシティというムーブメントが起こっているが、

“違い”は怒りを生む。

簡単なことではなく、

違いを肯定的な姿勢で、相手のことを良く知り・理解するということが重要である。

米国で見られる排除の論理が進んでいくとしたら、瞬く間に犯人Uの論理と変わらなくなってしまう。

私たちは、

「誰かの役にたちたい!」

「社会に貢献したい!」

ということがDNAにしみ込んでいる。

そのことにより徳のある有意義な人生を歩めるものだと思っている。

ポジティブ心理学のユーダイモニックな幸福論である。

そうでなければ人類はとうに滅んでいる。

援け合う行為そのものが私たちを幸せにしている。

 

近未来の福祉の役割について

2%の人が2割の資産を持っている日本という国、

3%の人が国の5割の資産を持っている国アメリカ、

6人に1人の子供が食事を取れない国、沖縄では3人に1人だという。

日本のこの先をどのようにデザインしていくのか。

2025年には前期高齢者が3500万人にもなる、

制度は間に合うのか、

人材の確保は大丈夫なのか、

財政出動しても景気は上がらず、

国民は将来不安のためにお金を使わない。

介護保険との相互乗り入れはまもなく始まる。

その際、同時に障害基礎年金を生活保護並みに引き上げなければ地域生活はできない。

福祉目的のための税は、貧困対策は充分配慮したうえで、引き上げるしかないのではないのか。

しかしながら、それだけでは多くのニーズに応えきれない。

様々な地域ですでに行われているインフォーマルな支援のシステム、

それをファシリテイトしていく役割も社会福祉法人の新たなミッションとなっていくと思われる。

これらのことを可能としていくためには、

情報を正しく読み解く力 “リテラシー”、

この仕事の魅力を発信していくプレゼンテーション力、

障害を持たれている方々のおかれている状況を高めていく力 “ソーシャルアクション”など新たな時代に対応していかなければならない。

 

人材確保について

2025年には前期高齢者が3500万人を超える。

障害者の地域での暮らしを支える日中活動施設や、

グループホーム、ヘルパーはニーズの高さに比べて職員の確保は困難な状況にある。

また、福祉がメディアに取り上げられることは虐待や横領などであり、

この仕事の魅力や価値などを発信してこなかったことは否めない。

しかしながら、保育士や相談支援、教員の育成のための実習、そして行政職やメディアの福祉体験などの機会は多く、

入職する新任の多くは実習やインターンシップの経験者である。

社会心理学者のハーズバーグによるとモチベーションは所得ではなく、

達成感や承認や仕事の価値の方が上位に位置づけられる。

私たち障害者福祉に従事するものが、この仕事の価値や意味、魅力を発信してこなかったことも一因であると思われる。

SNS時代の申し子たちは、

職場が緩やかで職員の関係が良いのか、

その職場のレベルはどうなのか、その職場は未来を向いているのか、

などが仕事を決める要件になっているといわれている。

私たちの想いや実践が、多くの人たちが生きやすい社会を創ることへ繋がることを意識して行動する年にしなければならないと強く感じている。